I will introduce how to combine the degital VFO with the Chinese airband receiver kit. The tiny R909-VFO is suitable for remodeling the kit to incorporate the digital LO. If you would like to know more information in English, please visit below GITHUB.
And I opened English blog. Hatena ID
R909-VFO基板+Si5351aモジュール+OLED+エアバンド受信機キット
本ブログ記事の趣旨-前置き
今回紹介するのはデジタルVFO(R909-VFO基板)の活用試作事例です。VFO基板を作り中国製エアバンドキットをデジタル化します。
1.既にエアバンドキット(アナログVFO方式)を組み立て、使用中で、もうちょっと、安定運用(待ち受け受信やチャンネル選択)ができたら良いなと感じておられる方にお勧めしたいと思います。
2.R909-DSPというSi4732+Si5351a+Arduino基板を開発した際、派生でR909-VFO基板ができ、それを応用します。
もともとこのブログはエアバンド受信機キットのデジタル局発化改造から始まっています。これは面白そうだと、エアバンド受信機キットを買い、組立てました。でも少し使ってみると、いくつか不満点が出てきて、改造に手を染めました。一番大きいのはSi5351a局発を使ったデジタル局発化です。その過程で、キットの組み立て方、VFOの試作と、進めるにあたり、色々な自作サイトを参考にさせていただきました。みなさんからいただいた情報に感謝します。
ところで、このエアバンド受信機キットの起源ですが、ワタシがWEBサーフィンした情報では "Electronics Hobbyist Handbook", Spring 1994. Copyright © Fred Blechmanが初出のようです。その前にも少し回路構成が異なるキット(RAMSEY ELECTRONICSのAR1C) が売られていたようです。1998年にはアメリカでVEC-131Kというコピー設計品のようなキットも売られています。そして2010年ぐらいに部品入手難でディスコンしたようです。その後だと思いますが、現在中国ECで売られているコピー設計品がたくさん出回ってきたようです。中国ECのキットの各種バージョン(フィルターがエナメル線コイルとか可変コンデンサーなど)、についてはair meterさんのブログで紹介されています。
当初はこのキット改善の、改造から始まりました。そのうち、更なる改良には、独自の回路設計、基板設計が必要と、自分で一から開発しました。DSPチップを使うATX-20を参考にしたSi4732を使うエアバンド受信機です。その出来上がったDSP受信機はVFO制御部とRF部に別れており、VFO制御部だけでもRF信号発生器とか、アナログ受信機のデジタル化局発改造に使えます。そこでアナログ受信機デジタル化局発改造の一例として、エアバンド受信機キットデジタルVFO改造を行うことにしました。
まずは今回の組み合わせはどういうものなのかブロックダイヤグラムをご覧ください。エアバンド受信機キットはオリジナルケースに入っています。このキットは一度改造に使った痕跡でフロントパネルに窓が開いています。また、周波数調整ボリュームも取り払ったので、穴が開いています。
ブロックダイヤグラム
全体部品リスト
R909-VFOをまず作る。
試作のステップはエアバンド受信機キットの組み立て+改造と、R909-VFOの試作です。
この改造試作のキー部品であるR909-VFOの作り方です。まずはGITHUBにアップロードされたガーバーデータZIPファイルを利用し基板を作ります。ZIPファイルはPCBGOGOのプラグインを使用して作りました。主要部品として、Si5351aモジュールやOLED表示モジュールやArduinoUNOのブートローダーを焼いたATmega328Pを使います。部品表を用意してありますので、参考にしてください。もちろんシンプルな回路なので、ブレッドボードやユニバーサル基板でも難なく作れます。
VFOプリント基板の回路図
部品表
VFOプリント基板のガーバーファイル
PCBGOGOのKiCADプラグイン利用したZIPなので、次のPCBGOGOリンク
www.pcbgogo.jpを経由しユーザー登録し利用願います。
R909-VFOをケースに入れる
R909-VFOをアルミケースに入れるためフロントパネル、バックパネル基板を用意しました。アルミケースは例えばAliExpressで売られている88x38x70のケースが使えます。
ケース用前後パネルの基板データは次です。
PCBGOGOのKiCADプラグイン利用したZIPなので、次のPCBGOGOリンク
から登録し、手配します。
エアバンド受信機キットの組み立てと改造
エアバンドキットは製作マニュアルに従い、組み立ててください。後で改造するので、はんだ付けしない方が良い部品があります。
1.外部局部発振周波数(LO)改造:バリキャップ+ボリューム制御の602A発振回路を使いません。替わりにR909-VFOから信号を入れます。
2.スケルチ改造:切り替え時ポップ音がうるさいので、切り替えノイズをなくします。LM386の増幅度を上げます。
3.受信周波数近辺のノイズ低減のためにフィルターを水晶に変えます。インピーダンスマッチングのため抵抗コンデンサーを追加します。
エアバンドキットは元のケースに入れ、R909-VFOとの間を同軸ケーブルと信号線をつなぎ動作させます。(この時OLED基板を壊したので、替わりに32x128基板を使ってデバッグしてました)
操作法とか動作例
YOUTUBE 追って掲載予定
同じ設計思想のオリジナル設計受信機では操作は次のようになっています。
スケッチ ATmega328Pで使うArduinoのスケッチ仕様
周波数設定:STEP周波数単位で周波数を増減 80-160MHz
STEP周波数:8.33KHz、1KHz、10KHz、100KHz、1MHz、25KHz
IF周波数:10.7MHz(スケッチで指定)
周波数較正設定:Si5351aの水晶発振周波数25MHzの較正
メモリーチャンネル:50、自動スキャン可能
Rotary encoder とpush switchによる機能操作: 下表による
Mode |
FUNC select |
FREQ |
STEP |
MEM |
SCN |
F_COR |
Rotary encoder |
[FUNC/FREQ] {FUNC/STEP} {FUNC/MEM} [FUNC/SCN] [FUNC/F_COR] |
To increase or decrease the frequency by step |
8.3kHz, 10Hz, 1kHz, 100kHz, 1MHz, 25kHz |
To increment or decrement the channel |
To increment or decrement the channel |
To increase or decrease the value |
RE-SW 一回押し |
To go to every function |
To go out to FUNC select |
||||
RE-SW ダブルクリック |
none |
To store the parameter in EEPROM |
To store the frequency in defined EEPROM |
To go into AUTOMATIC scan channel mode |
To store the parameter in EEPROM |
SW1: To go into frequency mode
SW2: To go into channel mode
今回この試作で新たに入れた機能は8.33kHz対応のステップ周波数です。ロンドンとかニューヨークなどの飛行機過密地域では通信チャネルが不足し周波数間隔を25kHzから8.33kHzに変えチャネルが増やされています。日本でも同様に総務省や関係機関、会社がチャンネル増を検討中のようです。
いかがでしょうか。このVFOはスケッチさえ修正すれば、色々なアナログ受信機(LF-HF-VHF)のデジタル局発として使えます。この間はAD-831モジュールと組み合わせ、HRD-737を21.4MHz親機にするダブルスーパー?を実験しました。DSPチップを使ったラジオで列車無線などの業務用無線も聞いてみたいと思っています。このR909-VFOを使う実験はまだまだ続きます。
記事中にはアフィリエートやプロモーションがふくまれています。