nobcha23のエアバンド受信機自作ブログ DIY airband receiver BLOG

エアバンドレシーバーキットの組み立て、改造を手掛けます Assemble and remodel Chinese airband receiver kit

R909-DSP1/2のTA2003各端子デジタルテスター測定電圧値を比較し不具合要因を探る Comparing the measuring value with the data sheets.

I could not find the cause of backgound noise from TA2003 or the former section. I shall compare the measuring value with the TA2003 data sheet listed. I measured all nodes of R909-DSP1 and R909-DSP2. However I could not claer this isuue. 

After then I finally noticed that the trace of i2c-SDA was neibouring BGA2851. I cut it, dropped it on ground, and changed i2c-SDA trace into jumper line. I could decrease the  backgound noise from the RF section.


R909-DSP2(BGA2851+TA2003+Si5351a+Si4732+TDA2822)のデバッグで苦戦しています。R909-DSP1(TA2003+Si5351a+Si4732+LM386)の設計を元に、バッテリー電源駆動対応で、電源は全3.3V化(バッテリー接続時は3.9Vで動かす)し、AMPは2822、RF利得を補うためLNAを追加しました。
現在残されている不具合症状は、電源入れるとアンテナつながなくてもザーッと言うバンクグラウンドノイズがRSSI値で20から30ぐらいあることです。Si4732はそのノイズで受信状態になってします。R909-DSP1ではそんなことはありませんでした。

R909-DSP2のRF部回路図

R909-DSP2回路図

 

あっちこっち、コンデンサーやら抵抗を外したり、チップセラコンをパスコンとして追加したりしていますが、少しマシになったかなぐらいで効果はいま一つです。

切り分けしてみようと、CD2003を外すとノイズはなくなり、Si5351aを外しても変わらずです。消去法ではTA2003のFMミキサーから出ていることになります。TA2003のRFアンプ負荷をいったん1kΩにし、更に抵抗からトロイダルコイルに変えてみました。利得は増えたが、ノイズは変わらずでした。

こんな時の原因究明方法としてデジタルテスターでの各信号端子電圧測定と言うのがありました。それで東芝のカタログを見てみると「端子説明」と言う表の中に無信号時端子電圧(標準値)が記載されています。早速デジタルテスターを使って、R909-DSP1,R909-DSP2の3.3V供給と5V供給における各信号端子の電圧を測りました。

テーブル

TA2003各端子電圧リスト

 

 

この実験の結論ですが、際立っておかしい電圧値は見当たらずです。

 

そこで、もう一度基板パターンはどうかと比べてみました。R909-DSP1とR909-DSP2の大きな違いはi2cインターフェイスにあります。R909-DSP1ではレベルコンバーターが入っていたが、R909-DSP2では全部3.3V電源のために直結です。そのため、基板のあちこちを引き回しており、まずいことにBGA2851の隣を抜けていました。BGA2851の入出力信号線がグラウンドで両側ガードされていず、SDAラインが隣接してました。早速SDAの信号トレースを切り、グラウンドに落としたら、効果ありました。弱受信信号でかすかな寄生発振みたいな挙動がなくなりました。しかし、バックグラウンドノイズはまだ少し残っています。R909-DSP1に対し、R909-DSP2ではフィルターロスが増え、BGA2851の増幅で補っているが、フィルターロス+BGA2851でのNF悪化がその差だと思われます。受信感度はR909-DSP1と同じぐらいです。フィルターロスとかVCC低下での利得減少をBGA2851で補ったかと言うところでしょうか。


ということで、R909-DSP2が大体動き出し、次は感度測定とか、スケッチ改良をやってみようかと思います。

 

基板とケース

 

R909-DSP1のスケッチと操作について About the R909-DSP1 Arduino sketch

The R909-DSP1 sketch is programmed into the ATmega328P using the Arduino UNO loader. There is a 6-pin header for a USB Serial module that connects to the Arduino IDE, allowing you to drop programs into the ATmega via USB Serial. In this article I will explain the operation reffering the display.

 

R909-DSP1のArduinoスケッチはATmega328p(UNOローダー付き)にプログラムして使います。制御PANEL基板にはUSBシリアル変換モジュールと繋ぐための6pヘッダーが用意されており、このUSB経由でArduinoIDEからプログラムすることを前提にしています。

Si4732DSP、Si5351aクロック、OLED表示モジュール、ロータリーエンコーダーなどの主要な機能モジュール制御にはライブラリーを引用利用しています。DSPはPU2CLR、クロックはTJ LAB/JF3HZB、表示はADAFruits, REはBenBucstonのライブラリーを使いました。技術情報提供に感謝します。機能選択とパラメーター設定をロータリーエンコーダー&REプッシュスイッチで行う操作性はkpa radioオリジナルです。

ロータリー&プッシュで行う操作の操作フロー

操作のフロー


画面説明

R909-DSP1受信機画面


画面表示デザインはCesarSoundの10kHz to 225MHz VFO/RF Generator with Si5351を参考にしました。CesarSound Published February 28, 2021 © GPL3+
10kHz to 225MHz VFO/RF Generator with Si5351 - Version 2


R909-DSP1概略仕様
・受信周波数/変調方式:エアバンド118-136Mhz(AM、IF=21.4MHz)、FM放送79-109Mhz
・受信周波数設定:100Hz,1kHz,10kHz,100kHz,1MHz,25kHz単位で増減(希望あれば8.333KHz追加可能)
エアバンド感度:約-110dBm(@118.1MHz)
・アンテナ端子:SMAコネクタ
・ボリウム/スケルチ設定: 0-63 デジタル
・受信信号SNR/RSSI表示
・不揮発記憶:周波数/ボリウム/スケルチ/帯域、周波数メモリー:50チャンネル
・メモリーチャネルスキャン:ダイヤル/自動(エアバンドチャネルのみ自動スキャン可能)
・受信帯域:1、2.5,3,4,6㎑を選択可能
・基本周波数発振子誤差較正設定
・DC9-12V直流電源約0.11A供給
・大きさ約88x38x100,350グラムぐらい。アルミケース収納用フロント、バックパネル基板あり。


なお、R909-DSP1の現状バージョン基板に対する主なERRATTA情報は次の3点です。
1.Si4732のグランドパターン浮き。パターン設計不良。A面該当箇所をGNDにつなぐ。
2.OLED表示時ノイズ対策不完全です。OLEDへの供給路を分離し100Ω100µFのデカップリング入れる。それでもまだ若干の影響残る。
3.実装部品の当初設計値からの変更がいくつかある。

詳細はGITHUBに掲載しておりますので、内容を確認の上参考にしてください。

https://github.com/Nobcha/R909-VFO

 

ATmega328PへのArduino UNOを使ったブートローダーの書き込み方法は次に説明しております。

nobcha23.hatenablog.com

 

 

 

KiCADでパターン設計を行い、PCBGOGOのプラグインでZIP出力したものです。基板の手配は下記PCBGOGOのリンクからアクセスし、GITHUBからダウンロードしたZIPを送ります。手順としては、ID登録、ZIPファイルで見積もりをかけ、担当営業から応答があり、疑問点などやり取り(日本語でできます)して進めてください。

www.pcbgogo.jp

 

 

 

 

 

 

DIYエアバンド受信機(Si4732使用)の作り方  I would like to introduce R909-DSP1

Currently R909-DSP1 is a best my DIY airband receiver. R909-DSP1 is made of TA2003+Si5351a+Si4732+LM386. I would like to introduce it in details. I uploaded the nessesary data on GITHUB.

 

R909-DSP1エアバンド/FM受信機の自作基板一式です。右上が組み立てた基板です。

使う基板一式

 

 

DIYエアバンド受信機のキット組み立て、改造、新規設計などを数機種手掛けてきました。その中で、今のところ、安定度・感度でR909-DSP1が一番だと思っています。作り方を説明します。この機種は回路設計、基板設計、スケッチ設計、ケース入れのすべてをDIYしました。再試される方のために、基板や部品の調達、はんだ付け、組み立て調整、Arduinoのスケッチを書き込み、ケース入れの要点を説明します。

 

R909-DSP1受信機外観

操作・動作は次になります。

www.youtube.com

構成はTA2003+Si5351a+Si4732+LM386です。TA2003とSi5351aで第一ミキサーを構成します。フロントエンドのエアバンド帯域フィルタの通過後、TA2003でSi5351aからの局発と混合します。21.4MHzのIF信号はセラフィル通過後2SC3355で中間周波増幅し、Si4732を21.4MHz受信機として動作させます。Si4732はPU2CLRのライブラリーで動かしています。周波数制御のSi5351a、ラジオ部のSi4732、そして表示のOLEDをArduino UNOコンパチのATmega328pによりi2cインターフフェイス経由し動かします。

 

ブロックダイヤグラム

 

・主な仕様は次になります。

 

1. 受信帯域:航空無線帯域 AM; 118-136MHz, FM放送帯域FM: 76-109MHz

2. チャンネルメモリー 50チャンネル

3. 感度:およそ -110dBm(エアバンド

4. 供給電源:DC+12V、およそ:110 mA

5. 音声出力:約1W max, 2.5 jack

6. ケースの大きさ:38h x 88w x 100d、重量:およそ250grm

 

 

構成基板は表示とスイッチと制御部を載せたPANEL基板、RF回路部分を載せたRF基板の2枚からなります。ケースは88x38x100のアルミ引き抜き材ケースを想定しており、フロントとバックのケースパネルを基板で用意しています。

基板構成

ケース内部



Arduinoスケッチはロータリーエンコーダー+エンコーダースイッチ組み合わせのkpa radio製です。FM放送が聞けますし、50チャンネルの周波数メモリが用意されており、Si5351aの周波数較正とか8.33Khzチャンネルステップ(近々公開)があります。まだまだちょいバグはありますが、何とか一通り動くので、デスクサイドにおいて航空無線もワッチできるFMラジオとして使っています。

 

・作り方

さて、基板の準備と組立ですが、すべての必要な情報はGITHUB上に公開しております。AMAZONとかALIEXPRESSなどで売っている中国製エアバンドレシ-バーキットをはんだ付け組立、調整して受信可能にするまでぐらいの技術とやる気があれば、このR909-DSP1は組立、調整可能と思います。留意ポイントとしては基板をはじめとした部品調達、SOP-16のはんだ付け、フィルタコイルを巻く、基板パターンの間違い修正、ATmega328Pへのブートローダー・スケッチ書込みなどでしょうか。

 

・基板や部品の準備

 基板パターン 4種

RF部 PANEL制御部 PCB

ケース裏表パネル、制御パネル部 基板

KiCADでパターン設計を行い、PCBGOGOのプラグインでZIP出力したものです。基板の手配は下記PCBGOGOのリンクからアクセスし、GITHUBからダウンロードしたZIPを送ります。手順としては、ID登録、ZIPファイルで見積もりをかけ、担当営業から応答があり、疑問点などやり取り(日本語でできます)して進めてください。

www.pcbgogo.jp

基板と共にBOMに従って部品を集めないといけません。国内では秋月電子千石電商共立電子、イーエレなどなどで大体は集まります。RSオンラインとか、DigiKeyをお使いになると、ほとんど集まると思います。Si4732とSi5351aモジュールはAmazonとかはAliexpressとかeBAYになります。脅かすつもりはありませんが、Aliexpressのショップの中にはFAKE部品を売るところもありますので、要注意です。そんな部品に当たると、真贋判定、クレーム処理応対(Aliexpressの対応は最近良いので、証拠を明らかにして交渉すれば返金されると思う)などちょっと邪魔くさいです。売れ数、評判などでお店の良しあしを判断してください。

 

・組み立て手順 

SOP-16のはんだ付けがあるので、手はんだだと少し大変です。まずは部品表に従い、部品を整理します。はんだ付けは表面実装部品、背の低い部品、ICソケット、コネクタピンヘッダーとなります。

カラーコードはメーカーで色目が違っていたりして、例えば、茶色、黄色、赤色などを判別しにくい場合があります。ワタシの場合は、デジタルテスターとかコンポーネントテスター(LCR-T4)で確認しながら実装しています。トータルで考えると、もし間違った時の手戻り時間を考えると、助かると思います。

コイルは手巻き調整があるので、Si4732が動いてから組み立てるのが良いと思います。別記事で説明します。

 

基板のはんだ付け組立が終わると、チェックと調整です。

 

まずは電源ショートなどないかの確認です。

電流計を経由し電源を供給すると、およそ110㎃ぐらいになるはずです。

 

次に、テスト用スケッチで基本的な接続間違いがないことの確認をします。そのためのテストスケッチR909-DIAGを用意しました。このスケッチのポイントは次になります。

1. i2cバスへ関係IC,モジュールがつながっているか確認します。OLEDにつながっているi2cデバイスのアドレスを表示します。

2. Arduino IDEのシリアルポートからのコマンド入力でSi4732をパラメータ設定し動かします。

以上まで行くと、以降は手巻コイルが必要となります。コイルの巻き方については別な投稿にて説明します。

 

2.1 FMモードで放送波を受信させます。ここで音が出るとSi4732からアンプ系まで動いているのが判ります。FMアンテナ用のピンヘッダーに電線をつないだり、アンテナにつなぐと受信がうまくいきます。

2.2 エアバンド受信の方はまず、AMモードでテスト信号源の受信ができるように設定します。Si5351aのクロック出力を周波数カウンタで確認します。ここではローカル発振周波数を指定するので、受信したい周波数+21.4MHzを設定します。

 

ここまでくると、あとはテスト信号源を使った調整になります。もし、空港のそばにお住みで空港ATISが受かるようならアンテナで信号を受信しながら調整するのが実用的です。ワタシの場合はR909-DSP1の派生でできたR909-VFOにATTを入れ信号源にしています。

 

 

感度性能としてはメーカー品ハンディー機に匹敵するかもと思っています。それよりも回路図、基板、Arduinoのスケッチを公開してますので、自分仕様に改造できるのが大きい特徴です。国内ではまだ再試された事例はありませんが、欧州、中国の方が追試や改造に取り組まれています。

 

GITHUBには必要なデータ類を掲載し、データファイル一覧表を載せてあります。

https://github.com/Nobcha/R909-SDR/

 

スケッチの説明や、操作の仕方、コイルの巻き方・調整の仕方については別な投稿で説明します。

(続く)

 

このブログ記事の中にはアフィリエートやプロモーションの内容が含まれています。

 

 

 

 

 

R909-DSP1回路ブロック利得配分を簡単に測定・推定 Measuring and estimation for R909-DSP1 distributed gain

I would like to know the gain distribution of the R909-DSP1. Today I checked and estimated some to write the gain distribution map for R909-DSP1. 

 

今後のコピペ設計の参考に、回路各部の利得配分を調べることにしました。今のところR909-DSP1が手持ちエアバンドDIY受信機の中でも感度良好、スプリアス感度も低く、お気に入りです。R909-DSP1を調べた後に、R909-DSP2の不具合対策することにします。


実験用信号源はR909-VFOにします。Si5351aの裸出力+12dBmでは強すぎるので、20dB(メーカー品)+40dB(自作で実力39dB)のATTを介し,-およそ50dBmの信号源にします。信号検知はtinuSAに整合用3dBATTを付けて受けることにしました。

 

R909-DSP1受信機で利得配分を調査

 

測定結果と測定できない部分の引用推定値を入れ、ダイヤグラムを作りました。

 

レベルダイヤグラム

R909-DSP1受信機の概略利得配分

SKYWORKS社のカタログで感度が明記されているのはSi4734/35のデータシート第11表です。SW帯ではSNR26dBで平均25µVEMFとあり、換算すると-85dBm(21.4MHz)になります。

これを引用すると、R909-DSP1は-92dBmぐらいと言うことになります。しかし、この間の測定では-109dBMぐらいでした。Si4732のSW帯感度のカタログ値における条件は26dBNQSですが、この間の測定は10dBNQSぐらいのつもりやってます。それにしても少し乖離が大きいので、Si4732のSW帯感度をATS20を使ってみて、実力値を測ることを検討します。

 

さて、この結果からR909-DSP2の感度を推定すると、BGA2851分が上乗せされ、かなりの感度(-120dBmぐらいか)になるはずです。でもR909-DSP2において実際の電波を受信しても、R909-DSP1より感度アップは感じられず、ノイズのみ目立ちます。ということはBGA2851とTA2003のRFアンプがらみで発振気味になり、弱い受信信号を抑圧しているんではないかと推定されます。さて、この対策やいかに。

 

R909-DSP2のフロントエンドフィルターコイルについて About the front end filter for R909-DSP2

I will introduce the R909-DSP2’s front end filter. I used the 2-stage stagger for R909-DSP1. This time I adopted 3 stage Chebyshev characteritic filter.

It is sharply high cut but there is deep ripple. Please look at the last photo.

 

R909-DSP1を組み立てた時は基板をゼロから動かすのに必死で、フロントエンドフィルターについてはちょっと手抜きでした。というのは同調回路を組み合わせた2段スタガーにしたからです。(2023年12月)

R909-DSP1のフィルター特性@nanoVNA

R909-DSP1のフィルター


今回はもう少し遮断特性をよくしたいなと思い3段チェビシェフを試すことにしました。バンドパスフィルター設計シミュレーションツールの力を借りて手持ちコンデンサーから値を選びながら、手巻きする空芯コイルインダクタンスも求めました。

回路図

フィルターの回路図


100MHzあたりだと、ストレー容量、インダクタンスが微妙に影響するらしいので、シミュレーション通りに思うようにならないのを過去に経験しています。まずはお試しにfilterパラメータ検討治具を作り、コイルを巻き実装実験をしました。それでもなかなか気持ちの良い特性が取れません。L2をもう少し巻き足さないといけないというところまで行きました。ということでえいやっとL2を500nHぐらいでやってみることにします。


UEW0.5を使い500nHぐらいと20nHを巻きました。ArduinoのLCメーターとnanoVNA+治具でインダクタンス値を確認しながら進めます。ドライバーのΦ5芯にΦ0.5UEW線を18巻きし、スプリングバックでコイル径Φ5.5で密着なら、長さ10で600nHぐらい、ちょっと伸ばして長さ15にすると400nHぐらいになります。

500nHぐらいと20nHの写真

Coil

 

基板に実装し、nanoVNAで通過特性を確認調整します。バンド内の高い方はいまいちですが、良くワッチする伊丹アプローチ118.1MHzに合わせることができ、とりあえず終わりにしました。118-130MHzで-15dB±3(グラフから整合用ATT3dB*2を減算)ぐらいの通過、FM放送帯-54dB(39dB阻止)ぐらい、イメージ域(118+21.4*2=160MHz)-51dB(36dB阻止)ぐらいです。

nanoVNA通過特性 フィルターだけ

The filter characteristics on nanoVNA


それで今回の実験で理解できたのは、R909-DSP1の2段スタガー方式であるとFM放送帯域を-21dB、イメージ帯域-18dBだったのを、FM放送帯域を-39dB、イメージ帯域-36dBと性能アップしました。設計目論見の-30dBより阻止をクリアできたことです。

 

nobcha23.hatenadiary.com

 

R909-DSP2が何とか動き出す R909-DSP2 is scarcely working.

R909-DSP2 is a follower of R909-DSP radio and composed with TA2003+Si5351a+Si4732+TDA2822. I scarcely finalised debugging it. After winding coils it receives the signal from the airplane who is approacing to Itami airport. It could not receive Itami ATIS at most. To confirm of battery operation, I connected Li+ battery of R909-VFO.

After debugging I found 2SC3355 had been broken and changed it with 2SC1730.

The radio is working.

R909-VFO is working

R909-DSP2と名付けたTA2003+Si5351a+Si4732+TDA2822受信機ですが、Si4732が壊れたり、32.768㎑水晶が発振しなかったりで手間取っています。初段フィルターのコイルもそこそこに巻き上がり、やっと受信できるようになりました。リチウムイオン電池で運用はうまくいくかと、R909-VFOの電池を借りて動かしてみました。

 

いつもベンチマークにしている伊丹空港のアプローチ(すぐ上を飛んでいるので、よほどのことがないと受かる)が受信できました。ATISの方はかすかすで、感度いまいちです。しかしながら、動作していることが判りました。
BGA2851はフィルターの通過損失程度は補償してくれているようです。そうなると、感度問題はTa2003のRF-AMPとか、IFの2SC3355なんかが?ですね。

 

そういって、テスターで調べ始めました。TA2003のRFアンプの消費電流は1mAで、まあいいところかな。2SC3355の替わりに使った2SC3357がおかしいようで、コレクタとベースが同じ電圧です。こわれているなあ。はんだ付け外したらエミッタリードが切断されてました。替わりにECB配置のRFトランジスタをジャンク箱から探したら、2SC1730がありましたので、交換しました。

 

すると伊丹ATISが受かりました。ところが、バックグラウンドのノイズも浮かび上がってRSSIがノイズだけでかなり振り、スケルチが効きません。

 

R909-VFOの信号を使用し、tinySAで各部をプロービングしてどんなレベル配分で動いているのかをのぞいてみようかと思っています。

 

 

 

 

続きを読む

R909-VFOとAD831モジュールを組み合わせてみる To combine the R909-VFO with AD831 mixer

R909-DSPの制御部分を独立させ、R909-VFOを試作しました。VFOを使ういくつかの応用試作をやって、スケッチのバグ潰し、使い勝手向上を検討することにします。

I separated the VFO part from R909-DSP radio and I called it R909-VFO. I will divert it the other trial circuits hereafter.
This time I combined R909-VFO with the AD831 mixer module and HRD-737 radio to make up double super heterodyne receiver. 

AD861, Si5351a, and R909-VFO

 

 

AliexpressでAD831モジュールを見かけました。これを使い、簡単・モジュール組み合わせでスーパーヘテロダイン式受信機を試してみます。どんな構成なのかと言うと、ミキサーとしてAD831モジュールを使い、R909-VFOが局発、親受信機はHRD-737ポータブルラジオ(10.7MHz受信)、感度改善で30dBLNAの組み合わせです。


ブロックダイヤグラムでは次になります。

試作組み合わせブロックダイヤグラム



118.1MHz大阪空港へアプローチする飛行機からの信号をクリアに受信できました。128.6MHzのATISとか133.5MHzの東京コントロールなどは受信できませんでした。

 

試作組み合わせ

 

AD831のデータシートでは9V供給、LO入力-10dBmで変換利得が0dBとあります。

30dBLNAを入れたんで、十分な感度があると思ったんですが、tinySAから試験信号入力して確かめてみると、およそ-90dBmの試験信号しか受信できません。そこでHRD-737を調べてみると-60dBmだったんで、HRD-737がおかしいようです。次にATS-20キットの方へ切り替えてみます。

 

 

 

 

 

 


今回組み合わせで使ってみて、R909-VFOスケッチの改良課題がいくつかでてきました。
1. IF設定を切り替えメニューに入れEEPROM保存にしてはどうか。21.4MHz/10.7MHz/21.4MHz+455㎑(CLK1:21.855)/10.7MHz+455㎑(CLK1:11.155)
2. OLED(SSD1306)の表示リフレッシュ回数、時間間隔を変え、ノイズを減らす。

(続く)