nobcha23のエアバンド受信機自作ブログ DIY airband receiver BLOG

エアバンドレシーバーキットの組み立て、改造を手掛けます Assemble and remodel Chinese airband receiver kit

自作エアバンド受信機の紹介(その3)R909キット

続いて紹介するのはR909キットです。このキットはJasonKitsが開発したものです。JasonKitsはマルタ島のハムが運営しているECサイトで、色々な電子回路基板やキットを扱っています。ハム関連ではオープンソースの基板をコピー作成し頒布しています。

R909

R909はR80 V7のRF回路を参考に、VFO制御部分をArduinoで独自開発したものです。スケッチは、ロータリーエンコーダー&スイッチでの機能選択制御を採用しており、小生作の二号機スケッチを流用組み込みました。その縁があり、デバッグに協力しました。

nobcha23.hatenadiary.com二号機と言うのはこれです。

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使われているTA2003というと少し前,ダイソー100円ラジオなどに使われていて、日本のラジオ自作派に愛用されていたチップなんですね。TA2003を使用したラジオの設計についてはトラ技から本が出ています。JA9TTTさんが執筆されています。

 

CQ文庫)。

 


R909がユニークなのは、ダブルスーパー第一ミキサー部にNE602などのミキサーICの替りにTA2003を使い、もう一個のTA2003を第一IF以降のAM/FMラジオとして構成しているところでしょう。

R909



ところで、R80 V7から引きずっていた不具合みたいなところがあります。エアバンドとFMのフロントエンドフィルター部の切り替え、および親ラジオのAM/FMモード切り替えに2個のリレーを使っています。ところが、TA2003はAM/FM入力を内部回路で切り替えているため、TA2003入力信号の外部切り替えは不要です。と言うより、外部切り替えで使わない端子をオープンにしてしまっているのが問題です。特にAMポジション時に、利得高いFM側回路入力がオープンで自己発振を招いてしまいます。これはRADIO KITS IN JAさんの指摘で分かりました。お教えいただきありがとうございました。


R909のエアバンドは第一IF:10.7MHz-第二IF:455kHzのダブルスーパー、FM放送ではIF:10.7MHzのシングルスーパーです。中国製エアバンド受信機キット、R80、R909とすべてそうなのですが、第一IFは10.7MHzです。FM放送用のセラミックフィルターとかディスクリミネータ―の品そろえからそうなりますが、これではイメージ除去ができません。エアバンド受信では118-136MHz帯域で10.7Mhz‐IFで上ヘテロダインにすると、イメージが118+10.7*2=139.4Mhzにあり、フロントエンドのフィルターでは落とせません。なのでエアバンド受信機では21.4MHzなどのIFにした方が良いのではないかと思っています。もちろん10.7MhzでH/Lバンド切り替えと言う方式もあると思います。

 

R909表示部はLCD16文字2行なのですが、OLED128x64に切り替えた改造試作もしてみました。

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